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あかねちゃん便り 11月号

朝・夕はめっきり寒くなり、周りの木々も紅葉し段々冬に近づいてきましたね。

今回のお話は、日本人が年間約60万人が発症し、80歳までに約3人に1人が発症すると言われる「帯状疱疹」についてのお話です。

患者数は50歳~70歳代に多く、50歳以上で全体の約7割を占めています。

近年の高齢化に伴い帯状疱疹の患者数は増加すると考えられます。

帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスによって生じる感染症です。このウイルスの初感染は水ぼうそうとして発症し、治癒後神経節に潜伏感染して加齢やストレス、過労等により免疫力が低下すると潜伏していたウイルスが再活性化して発症します。症状としては皮疹の出現前に、神経痛のような皮膚の痛みやかゆみが数日から1週間程続き、その後紅斑と水ぶくれが帯状に出現し徐々に痛みが強くなります。

帯状疱疹の合併症として、頭痛や発熱等の全身症状や発症部位に関連した症状(角膜炎・結膜炎、顔面神経痛・難聴、便秘、尿閉など)が現れることがあります。

また、皮膚症状が治まった後も3か月以上続く痛みを「帯状疱疹後神経痛」といい、知覚神経の損傷による痛みで数年にわたり持続することもあります。

治療としては、症状を早期に改善して合併症や後遺症のリスクを軽減するために抗ヘルペスウイルス薬が投与されます。早期に服用するほど症状を抑えられるので、皮疹出現後3日以内、遅くとも5日以内に投与を開始します。

帯状疱疹後神経痛の治療としては、患者さんの痛みに応じて、薬物治療を中心に神経ブロックや理学療法等を組み合わせて治療を行います。

痛みの緩和や周囲への感染防止のため患部のケアや生活上の留意点として、患部は冷やさず出来るだけ温めて血行を良くする。感染防止のため、水ぶくれを破らないようにする。 充分な睡眠と栄養をとり出来るだけ安静にする。水ぼうそう感染歴のない乳幼児に水痘を発症されるおそれがあるので接触を控える。

★50歳以上の方に任意でのワクチンもあり、予防接種が可能です。


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