あかねちゃん便り 4月号
- akaneph
- 2019年3月31日
- 読了時間: 2分
新しい元号が決まりましたね。

その意味が表すように平和が訪れ薫り高い文化が花咲く、そういう時代になるといいですね。
さて、今回のお話は「肥満と漢方薬」についてです。
冬の運動不足から体重が増えたとお悩みの方いらっしゃるのではないでしょうか?
そもそも肥満とはただ単に体重が多いということではなく、体脂肪が過剰に体内にたまっている状態をいいます。それは体重が多少多いだけのいわゆるぽっちゃりの方くらいであれば本当の意味での肥満には当てはまらない可能性もあります。
医学的に肥満を定義するときは、まず体脂肪の量に着目するのが基本です。
肥満は大きく分けて2つのタイプがあります。
皮膚の下に脂肪が貯まった「皮下脂肪型」と内臓周りに脂肪が蓄積された「内臓脂肪型」です。
皮下脂肪は寒さや外部からのクッションの役割も持っていますが、過剰にあると膝や腰に負担がかかるようになります。医学的には内臓脂肪の過剰の方が注意が必要です。
過剰になった内臓脂肪から多くの脂肪が分解されて血中に入り、脂質異常症や脂肪肝などへつながります。さらに脂肪細胞による分泌物によりインスリンの働きが悪くなったり、血圧上昇を引き起こしたりします。
肥満の効果が見込める漢方薬と言っても、それぞれの方の証に合わせて選ぶのが基本です。
●実証:体力があってがっしりしている堅太りタイプ
①腹部に脂肪がたまっているぽっこりお腹の方には防風通聖散
②みぞおちあたりが張っているような圧迫感があって肩こりや耳鳴りなどの症状がある方には大柴胡湯(体力のある方向き)
○虚証:体力があまりない水太りタイプ
疲れやすく色白でむくみやすい方には防己黄耆湯が向いています。
女性の方の肥満は皮下型が多く、むくみもあったりして水太りタイプの人が男性と比較して多い傾向にあるので、そのような虚証タイプの方が防風通聖散を飲むと下痢をしたりするので注意が必要です。
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